歯磨きの仕方
歯磨きの仕方

ブラッシングするときの力の入れ具合は大切です。
ブラッシング圧が強すぎると歯肉の退縮のリスクがあります。
歯肉退縮が起きると、知覚過敏や歯周病などの原因にもなってしまいます。
力を入れて歯みがきをすることで「磨いてる」感を感じるという方は特に注意が必要です。
適切な歯ブラシ圧を知ることはお口の環境を守るためにもとても重要なことです。
適正なブラッシング圧は「150g~200g」です。
これは歯ブラシを歯に当てた時、毛先が広がらない程度の力です。
磨くというよりも歯肉のマッサージをする感覚でやさしく、小さく小刻みに動かします。歯に付着する細菌の塊「プラーク」はのり状なので、適正な力で磨けば、力を入れすぎなくても、十分取ることが可能です。
歯と歯の間に何か詰まった感覚があれば、歯ブラシを使って強く掻き出すのではなく、歯間ブラシやフロスなどの補助清掃器具を併用してください。

歯ブラシはペングリップで持ちましょう。
こうすることで力が入りにくくなり、適正な圧に近づくことができます。
歯ブラシ選びも、ご自身がペングリップで持ちやすいものを選びましょう。

歯ブラシを歯に当てる角度は、歯と歯肉の境目に45度で歯ブラシを当てます。
そうすることで、力を入れなくても、しっかりと汚れにアプローチできます。

歯ブラシの毛は大別すると、畜毛などの自然毛と、ナイロンなどの合成毛の2種類があります。自然毛に比較してナイロン毛は、水はけが良いこと、汚れが付きにくいこと、汚れの除去率が高いことなどから、現在ではナイロン毛の歯ブラシがよく用いられています。
歯ブラシの毛先を使うブラッシング方法では、軟毛から中等度の硬さの歯ブラシを、
歯ブラシの脇腹を使うブラッシング方法では、中等度以上の硬めの歯ブラシを用います。
歯ブラシの毛先が開いてくると汚れの除去効果が低下するので、通常1~2ヶ月で新しい歯ブラシと交換します。
歯科衛生士に専門的な正しいブラッシング方法について相談し、患者様のお口の中の(歯並びや歯茎の腫れ)の状況に応じた、指導を受けることが大切です。

歯を磨く順番を決める事も大切です。
毎回同じ順番で磨けば、磨き忘れを防ぐことが出来ます。
また同じルーティーンを繰り返すことで、歯を磨くスキルも向上していきます。
結果、効率よく歯を磨くことが可能になり、時間短縮にも繋がります。

何か他の事をしながら歯磨きを行う「ながら磨き」はなるべく止めましょう。
「ながら磨き」ではなく、きちんと鏡を見ながら磨きましょう。
何かをしながら歯を磨くことは時間の節約にはなりますが、他の事に意識が集中してしまい、歯磨きしていることには意識が向けられません。
結果、適当に磨いてしまう傾向が強くなり、磨き残しが多くなってしまいます。
鏡を見ながら歯磨きを行うことで、歯を磨くという行為に集中することができ、歯磨きの力加減や、歯ブラシのグリップを意識できますし、どこをブラッシングしているのかが自分自身で分かるので、磨き残しも少なくなります。
「歯みがきは長時間しないといけない」と思われている方もいらっしゃいますが、長時間磨いても、当たっていないといけない場所にしっかり当たっていなければ、磨き残しは残ってしまいます。また長時間強いブラッシング圧で磨くのは歯肉の退縮などのリスクを高めてしまいます。
短時間で効率よく磨くことで時間の節約にもなりますし、磨き残しも少なくなります。

寝る前の歯磨きは、一日で最も重要な口腔ケアです。
寝ている間は、唾液の分泌が少ないため、唾液の自浄作用・抗菌作用・再石灰化作用が低下し、細菌が繁殖しやすい環境になり、虫歯や歯周病のリスクが上がります。
朝起きた時、口の中がネバネバする、口臭が気になるという経験は、誰にでもあると思います。これは、就寝中に細菌が増殖した証拠です。
朝起きた時の口腔内には、便器の水と同程度かそれ以上の細菌がいると言われています。
ですので、寝る前には、時間をかけて念入りに歯を磨くことが重要です。
磨くタイミングも、夕食後すぐではなく、就寝の直前に磨くのが理想的です。夕食後に磨いても、その後に何か食べたり飲んだりすれば、意味がありません。
歯を磨く時に大切なのは、まず口の中を鏡でよく見て、自分の歯の形や歯並びをよく知ることです。
口の中には、複雑な凹凸がたくさんあります。奥歯の溝や、歯と歯の間、歯と歯肉の境目など、歯ブラシが届きにくいところは、磨き残しが多いので、特に意識して、1本1本丁寧に磨くようにしましょう。

奥歯の周辺は歯ブラシが入りにくく、磨き残しが多くなる所です。特に奥歯の頬ぺた側は頬ぺたが邪魔して歯ブラシが入れづらくなります。
口を少し閉じ気味にして、奥まで歯ブラシを入れる意識を持つと磨きやすくなります。
舌側は歯ブラシを縦や斜めにして毛先を歯に沿わせて磨くことを意識しましょう。
奥歯に届きやすい歯ブラシを使うのも選択肢の1つです。一番奥の歯の奥の奥の部分は最も磨くのが難しい場所です。
歯ブラシでは中々落とせない場合はワンタフトブラシを使って磨きましょう。

噛み合わせの溝も汚れが溜まりやすい場所です。特にキャラメルやハイチュウなどの粘着性の物は注意が必要です。
溝の中に毛先がしっかり入り込むように、できるだけ細かく丁寧に磨きましょう。

下の前歯の裏側は、唾液の分泌腺があり、最も歯石がつきやすい場所です。
下の前歯の裏側は歯ブラシを縦にして、毛先を歯の裏にしっかり押し当てて、上下に動かして磨きましょう。
歯ブラシの「かかと」を使うと、うまく磨けます。かかとの部分で、かきだすように磨きましょう。


歯ブラシの毛先を歯と歯茎の境目に45度の角度で当て、歯と歯肉の境目の溝に毛先を挿入して、軽い力で小刻みに(2mm幅程度)振動させるように磨きましょう。
歯周病や歯肉炎のケアに非常に有効で、歯周ポケット内の汚れをかき出し、歯茎をマッサージする効果があります。
強く磨きすぎると歯茎を傷つけるため、優しい力で行うことを注意しましょう。

歯と歯の間の汚れは特に取りにくい場所です。そのため、歯ブラシでは中々落とすことが出来ません。
歯と歯の間は、フロスでしか汚れを落とすことは出来ません。歯と歯の上の部分は、フロスを使ってお掃除しましょう。
デンタルフロスには糸状のタイプと、Y字型などのフォルダータイプの2種類があります。
糸タイプの方が除去効率は良いですが、少しやるのにコツが必要な場合もあります。糸タイプが難しい場合は、フォルダータイプを使ってみて下さい。
前歯は除去効率の良い糸タイプを、フロスが難しい奥歯はフォルダータイプを使うなどの使い分けを行っても良いでしょう。
歯と歯の間の下の部分は歯間ブラシを使ってお掃除します。
歯間ブラシには様々なサイズがあります。歯と歯の間の下の部分は、歯周病の進行具合によって、人それぞれ隙間の大きさが違います。同じ人の口腔内でも、各々の歯と歯の間によっても隙間の大きさは異なります。
ですので、各々の人に応じて、各々の歯に応じて、歯間ブラシのサイズを変える必要があります。
衛生士さんに相談し適切な歯間ブラシのサイズを指導して貰いましょう。
歯ぐきを傷付けないように、鏡を見て場所を確認しながら使用しましょう。
歯と歯が接している部分を通す時は少しきつい感じがしますが、力まかせに挿入すると歯ぐきを傷つける場合があるので注意しましょう。
フロスを横に小さく動かしながら、やさしく挿入するのがポイントです。

歯と歯が接する部分にフロスを通すだけでなく、歯の根元周りも清掃するように、フロスを優しく大きく動かしましょう。
糸タイプのフロスなら歯に巻き付けるように大きく動かす、
フォルダータイプのフロスなら少し角度を変えて清掃するのがポイントです。
歯並びが悪いところなど、場所によってフロスが入りにくいことがあります。
そんな時は挿入する角度を変えてみましょう。スッと入る場合があります。
歯間ブラシはサイズ選びがとても大切です。
広い隙間に小さすぎる歯間ブラシを使うと、汚れを十分に落とすことが出来ません。
逆に、歯の狭い隙間の部分に大きすぎる歯間ブラシを使うと、歯ぐきが下がる(歯肉退縮)の原因になるので注意しましょう。
歯と歯の隙間の広さが大きく違う場合は、場所によって、歯間ブラシのサイズを変えて使用する事も磨くうえで大切なポイントです。
各々の歯と歯の間の隙間の大きさに合った歯間ブラシを選択しましょう。
歯間ブラシの使用が難しい場合は、まずは小さいサイズから使ってみましょう。
小さければ小回りが利くので、歯と歯の間に入れやすいです。
ただ小さいサイズは、ブラシの先が折れ曲がりやすいので、力の加減を注意する事がポイントです。
歯ぐきを傷付けないように、鏡を見て場所を確認しながら使用しましょう。
歯と歯の隙間が狭くて入れにくい場合は無理に挿入しないようにしましょう。
挿入角度にも気を付けましょう。挿入角度が不適切だと、自分では当たらないと思っても、歯と歯の間の見えない部分の歯ぐきを傷つけてしまう場合があります。
歯間ブラシの先端で歯ぐきを傷つけないよう、下の歯なら、歯間ブラシの先端を歯ぐきに沿って上に向けて、挿入するようにしましょう。

歯と歯の間の根元周りはブラシの毛先が届きにくい場所です。
ただまっすぐに歯間ブラシを通すだけでなく、歯間ブラシの角度を変え、根元の周りも清掃するようにしましょう。

使用後は流水でこすり洗いしてよく汚れを落とし、風通しの良いところで保管しましょう。
歯間ブラシの毛先が乱れたり、短くなったり、あるいはワイヤーに弾力性がなくなってきたら、新しい歯間ブラシに取り替えましょう。
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